ソロ・アーティスト、赤西仁が9月24日、東京・渋谷公会堂で
『JIN AKANISHI LIVE TOUR 2015 ~Me~<スペシャル公演>』を行った。

この公演は、7月からスタートしたツアーの再追加公演の「スペシャル公演」として、
「男性を含む3名までのグループ」という限定条件付きライブとして行われたもの。
普段は90%が女性で埋め尽くされる赤西のライブだが、
この日の渋谷公会堂の客席は45%が男性で占められた。

ライブは、「音楽の存在意義」をテーマに、コンピューターに支配された未来の世界に生きる赤西が、
マザーコンピューターの作り出す拡張現実プラグラムによって、
音楽を体験するという壮大なコンセプトで進行。
赤西とコンピューターが一体化したオープニングの「What Happened」の不思議な世界観、
そこから続く支配を表すような「Go Gitt’er」の拘束服ダンス。拘束から解き放たれ、
客席と一緒に手拍子で歓喜する「Dayum」と「We The Party」では、
ツアーファイナルに向けての気合が感じられた。

英語曲から日本語曲のパートに移ると、
レーザーの光を放つギターを使った「Mi Amor」やかわいらしい「Lucky」で、
前半の色のない世界観からカラフルな世界へチェンジし、
「Good Time」ではファンと一体となった大合唱で盛り上げる。

MCに入ると、「今日はちょっと変わったライブです。ファンの皆様の力をお借りして、
友だちや彼氏やお父さんを連れてきてもらいました」と言いながら、
会場の男性に手を上げてもらうと、予想以上の数に、
「お~、ちょっと怖いね。俺、今まで女性に甘やかされてきたから」と笑いながら、
「無理やり連れてこられた人は?」など客席との会話を楽しみながら楽しそうにトークを進める。
来場した男性ファンを見てみると、意外にも男性同士のグループや、ツアーTシャツを着ている人、
赤西と同じフェイスプリントタトゥーをしている人や赤西風ファッションでキメた人など、
これまで女子に圧倒されてか、ライブに来られなかった人も多いようだ。

「スペシャル公演」のこの日は更に、スペシャルなニュースも告げられた。
本ツアーのDVD&Blu-rayが11月18日にリリースされることが発表されると、
会場から大きな拍手が沸き起こり、「連れてこられた方も、今日、
楽しんでもらえたらDVDを見てさらに楽しんでください」と言う赤西に、
野太い声で「買うよ!」と合いの手が入り、ファンを笑わせた。

和やかな雰囲気の後は、アルバム『Me』のリード曲「Let Me Talk To U」と
「Baby Girl」のミドルテンポの曲で助走をつけると、EDMチューンを基調とした、
ノリノリのDJ コーナーに突入。ステージに仮面を付けたDJが登場し、
トロッコに乗った赤西が客席に現れると、ファンもあまりの近さに大興奮。
さらには、トロッコから降りると、通路を走ってステージに駆け上がり、
「Hey What’s Up?」を熱唱。「OohLaLa」では、
レーザーの光を操るようなアクションで独自の世界観を演出した。

広大な宇宙の星をバックにバラード「Lionheart」を歌い上げると、
大きなモニターに「音楽の力」の示すものが映し出される。
そう、このライブのテーマである、「音楽の存在意義」だ。
最後に現れた文字は、「Music is emotion」。それが『Me』の意味。
ラストの「アイナルホウエ」で白いTシャツ、白いハットに着替えた彼は、
オープニングのコンピューターに支配されていた人物とは別人のよう。
音楽で自由を手に入れた、神々しいまでの光を浴びた赤西。
大団円をむかえ、6人のバックダンサーを紹介し、もうひとりの主役ともいえる、
マザーコンピューターの「BiBi」を紹介すると、最後に「そして、オレ!」
と叫び客席からの大きな拍手を浴びる。笑顔で深く頭を下げ、
「また会いましょう。バイバイ!」と大きく手を振りながらステージを降りていった赤西には、
清々しいまでの満足感と表現者としてのプライドが感じられた。

ライブのコンセプトから演出の隅々にまで、赤西仁の想いが注がれているライブだ。
ここまで完璧に自分の理想を表現するためには、相当な覚悟と労力があったに違いない。
気骨あるアーティスト、赤西仁の『JIN AKANISHI LIVE TOUR 2015 ~Me~』は、
9月25日の渋谷公会堂でファイナルを迎え、10月6日には上海公演が行われる。

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